AmpKit キャビネット・マイク選択

sinya

2013年03月20日 23:50

【sinyaが開発!弾く脳トレ!よなおしギター】


先日ご紹介しました、iphone/ipodtouchをデジタル・マルチエフェクターに変えてしまうエフェクト・アプリの一つ『AmpKit』。

世界的な音響設備メーカーの『Peavey』が開発に加わっているだけあって、アンプ・シミュレーターに関してはかなりこだわった作りになっています。(他のエフェクト・アプリと比較していないのですが・・)

このAmpKit無料版には、実際にPeavey社から発売されている真空管アンプ『ValveKing』が入っていまして。前回は、そのセッティング方法として、コントローラー関係のみのご紹介で終わってしまいました。
実は、アンプのセッティングに関しては、コントローラー以外にもまだ出来ることがあるんです。

今回は、そのコントローラー以外のセッティング方法を見ていきましょう。

まずは、キャビネットの選択です。

ギターアンプは、大きいものになりますと、操作パネルが付いているヘッド部とスピーカが付いているスピーカ部が別々になっています。
ヘッド部分には、心臓である『アンプ』が入っていますので、最も音に影響する部分だと言えます。とは言え、一方のスピーカー部も、スピーカーの性能、大きさや個数によって音質が当然変わります。
まぁ、アンプで一番大切なことは、ヘッド部とスピーカー部の相性・バランスになるでしょう。

一般的に『キャビネット』と言えば、スピーカー部のことを指す場合が多いです。AmpKitでも、スピーカー部のことを『キャビネット』として解説しています。
で、無料版AmpKitには、キャビネットが2種類入っていて、自由に選択することが出来るんです。

1つは『4×12』。もう一つは『1×12』です。

掛け算の後の数字が『スピーカーの大きさ(単位はインチ)』を表し、前の数字が『スピーカーの数』を表します。
単純に考えれば、同じ大きさ性能のスピーカーなら、数が多いほどデカイ音がする訳です。

実際にPeavey社が発売している『ValveKing』の専用キャビネットは、全て『4×12』のタイプになっています。『ValveKing』シリーズのスピーカーの中では、一番大きなタイプです。
ですから、ステージで使う時のような迫力ある音を疑似体験したい場合は、AmpKit内で『4×12』のキャビネットを選択して、ギンギンに鳴らしてみると良いですね。




一方。『1×12』タイプのスピーカーは、実際にPeavey社が『ValveKing』シリーズとして発売しているものとしては、アンプ部とスピーカー部が一体化した小型アンプにだけ使われています。
本来なら、『4×12』の大きなキャビネットとセットで使うようなヘッド部を、小型アンプ仕様のスピーカーに接続したらバランスが悪い訳ですが。ただ、あくまでもAmpKitは、仮想的なアンプ・シミュレーターですから、実際には不可能な組み合わせも実現できちゃう訳ですね。

部屋やスタジオで弾いているような、扱いやすくキメ細かいサウンドで練習したい場合は、『1×12』のキャビネットを選択すると良いかもしれません。




実際、AmpKitで『4×12』のキャビネットを選ぶと、ハウリングが凄くて扱い難いです。このハウリング対策として、前回ご紹介した『NOISE GAITE』をかなり効かせる必要があります。ヘッドフォンでハウリングの音を聞くと、スゴク耳が痛くなるので注意してください。


さて、AmpKit内のアンプのセッティングに関して、コントローラー以外に出来ることとして、上記のキャビネットの選択ともう一つ『マイクのセッティング』がりあります。

見ていきましょう。

使用できるマイクは2種類、『Germann87』と『Workhorse57』です。

私はマイクの知識がほとんどありませんが、『Germann87』は、その画像と名前から判断すると、NEUMANN(ノイマン)のコンデンサーマイク『U87Ai』をモデルにしていると思います。




『Workhorse57』は、Shure(シュアー)のダイナミックマイク『SM57』をモデルにしていますね。



どちらのマイクも、ギターのレコーディングでは非常に使用頻度の高いマイクです。


さらに、マイク位置の選択もできます。



マイク位置は『On』『Off』『バックグラウンド』の3種類。
『On』は、マイクをアンプのスピーカー部に『くっつくぐらい近くに』セッティングする方法で。『Off』は、マイクをアンプのスピーカー部から『ある程度はなして』セッティングする方法です。
『バックグラウンド』はすみません、よく分からないのです・・・。マイクをアンプの『後ろに』セッティングするという事でしょうか。

AmpKit内でマイクのセッティングをするということは、『レコーディングされたギターの音』を再現しているのだと思います。
マイクを選択する画面の左上に小さな『On/Offスイッチ』がります。



このスイッチをOffにすれば、マイクは無効になりますので、その場合は、単純に『アンプを鳴らした時の音』が表現されることになります。

マイクを有効にするか無効にするかで、だいぶ音色が変わります。が、いずれにしてもAmpKitでは、どれも『仮想的に音を作っている』ので、実際には音を聞きながらイロイロ操作してみて、自分の好みで音を作っていけば良いと思います。

参考のためにいくつか音を録音してみたので比べてみてください。
※アンプのコントローラー部のセッティングは全て同じ状態です。チャンネルは『リード』側、エフェクターはハウリング対策で『NOISE GATE』だけ使用し、アンプのみで音を作っています。マイク位置は全て『On』。ギターはストラトで、それをFlanger『FC-20』でipodtouchにつなげています。
曲は、懐かしい『I Don’t Know』の前奏だけです。

キャビネット『4×12』 マイク『Workhorse57』


キャビネット『4×12』 マイク『Germann87』


キャビネット『1×12』 マイク『Workhorse57』


キャビネット『1×12』 マイク『Germann87』



キャビネットやマイクの選択だけでも、かなり音質を変えることが出来て面白いですね。イロイロいじって好きな音を選んでいくと良いでしょう。

他の音源とのセッションや録音の仕方、音源共有の方法については、またおいおい解説していきます。


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