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二回にわたってお送りしてきました『ダイアトニックコード』シリーズですが、今日で最終回です。
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・ダイアトニックコード
・ダイアトニックコード その2
これまで、Cメジャースケール上に出来た7つのダイアトニックコードを解析してきました。
その結果を、もう一度確認してみましょう。
1番目のコード・・・C
2番目のコード・・・Dm
3番目のコード・・・Em
4番目のコード・・・F
5番目のコード・・・G
6番目のコード・・・Am
7番目のコード・・・Bm(♭5)
さて、ダイアトニックコードが出揃ったところで、最初の疑問である『凄くたくさんあるコードの中から、作曲者はどうやってコードを選ぶのか?』について、考えてみましょう。
作曲といってもイロイロな方法や定義があると思います。
以前の記事に書いたように、私が考える作曲の定義は『メロディとコード進行を考えること』です。
特に『メロディ』はとてもた大切だと思っています。
歌うにしろ、ギターでメロディを奏でるにしろ、メロディが良くなければ演奏が上手くても無意味ですし。逆に、演奏が下手でも、メロディが良いとそれだけで人を感動させることも出来ると思います。
という訳で。作曲をする場合、『メロディ』に重点を置き、その良さを最優先させる為に、制約の無い形で『メロディ』を組み立てていく方が良いと思います。
例えばですが、お風呂に入って適当なメロディを口ずさむ時って、な~んにも制約を受けずに、ダラ~ンとした気持ちでメロディを組み立てますよね?
私が思うに、そうやって自分の中から自然に出てきたものこそが、最も自分の心を表現するのにふさわしいメロディのような気がします。
ただ、最終的に『たくさんの人に聞いてもらう』という目的がある場合は、自分の心だけを表現していれば良いか?というと、そうでもありませんね。やはり、ある程度不特定多数の人に共感してもらえるようなメロディでなければなりません。
ですから、『たくさん聞いてもらう』『たくさん売れる』という目的がある場合は、ある程度はそれを計算してメロディを組み立てていく必要もある訳です。
そうやって出来たメロディが人を感動させることが出来れば、それは素晴らしいセンスですよね。
鼻歌のように浮かんだメロディも計算して組み立てたメロディも、いずれにしろ、楽曲として完成させるには音名に直さなければなりません。
例えば、鼻歌を歌うように浮かんだメロディを『ドレミファソラシド』に変換するとします。
ギターを使って変換する場合は、Cメジャースケールをイロイロと組み合わせてみて、浮かんだメロディと一致するように演奏してみます。
浮かんだメロディと同じようなメロディを演奏できるようになったら、それを録音してしまうのが手っ取り早いですね。
こうして出来上がったメロディが、もし『明るい雰囲気のメロディ』でしたら、ほとんどの場合がその曲のキイは『C(シーメジャー)』になると思います。
さあ、ここからが(やっと)本題です。
今録音したメロディを聴きながら、今度はコードを付けていくのですが。
『ドレミファソラシド』で作ったメロディですから、同じように『ドレミファソラシド』で出来たCメジャースケール上の7つの『ダイアトニックコード』を使えば、メロディにピッタリと合うコードを付ける事が出来るという訳です。
同じ『ドレミファソラシド』で出来ているのですから、当然といえば当然ですね。
これで、膨大な数のコードの中から、たった7つのコードに絞られることになります。
そこからさらに、メロディを細かく見ていくと、使うコードはもっと絞られていきます。
例えば、『キラキラ星』の最初の2小節のメロディは『♪ドドソソララソ~♪』です。
このメロディは、『C(ド)』から始まっていますし、最後まで『ドレミファソラシド』のいずれかの音を使っています。そして、明るい雰囲気の歌ですので、キイは『C(シーメジャー)』であると判断できます。
ということは、使うコードもCメジャースケール上のダイアトニックコードで事足りるということです。
実際にコードを付けてみます。
始めの『ドドソソ』の部分は、『ド』と『ソ』が含まれるコードを使うのが理想でしょう。Cメジャースケール上のダイアトニックコードで『ド』と『ソ』が含まれているのは、『C』しかありません。
しかも、ここの部分はキイが『C』の曲の最初の部分ですので、付けるコードは『C』が一番良いですね。
次の『ララ』の部分ですが、ここもCコードのまま突き進んでも問題ありません。ただ、Cコードには『ラ』が含まれませんので、少し違和感がある上、コード進行が単調になってしまいますね。
ここではやはり、コードを変えたいと思います。
で、候補として上がるのが、Cメジャースケール上のダイアトニックコードで『ラ』が含まれるコードです。前回の記事を参考に下に書き出して見ます。
『ラ』が含まれるCメジャースケール上のダイアトニックコード
構成音が『レ・ファ・ラ』のDm
構成音が『ファ・ラ・ド』のF
構成音が『ラ・ド・ミ』のAm
以上の3つが候補として上がりました。
結果的に言いますと、この中からお好きなコードを選んでいただいて大丈夫です。
お手元にギターがある方は、『♪ドドソソララ♪』と歌いながら、『ドドソソ』の部分をCコードで弾いた後、『ララ』の部分でこの3つのコードを順に弾いてみてください。
その中で、あなたが一番シックリきたコードをチョイスすればよい訳です。
『ララ』の部分のコードが決まりましたら、次の『ソ~』の部分です。
『ララ』の部分の候補に上がっている3つのコードには、どれも『ソ』が含まれませんので。ここも、コードチェンジしてみましょう。
『ソ』が含まれるコードをピックアップして、一番シックリくるコードをチョイスすれば問題ありません。決まりがある訳ではないので、好きなように決めてください。
これで、『♪ドドソソララソ~♪』にコードを付けることが出来ましたね。
ちなみに、最初の『ドドソソ』をCコードのみにしましたが、さらに細分化して『ソソ』の部分でコードチェンジしても問題ありません。
世の中にある膨大な数のコードの中から使うコードをチョイスしていくのは、気が遠くなる作業ですが。このように、『ダイアトニックコード』という7つのコードに限定してしまえば、だいぶ作業は楽になりますよね。
それでも、上記の『キラキラ星』の、しかもたった2小節のメロディですら、イロイロなコードの組み合わせの可能性がある訳です。7つだけだからといって、その組み合わせが同じようなものばかりになったり、単調になったりという心配は、全くないんです。
メロディにコードを付ける作業は、実はそれほど難しい作業ではありません。
問題は、『良いメロディを作る』ことと『そのメロディを引き立てるコード進行を組み立てていく』ことです。
この二つは、モロに『センス』が問われるところでもあります。でも、やってみなければ自分に『センス』があるのかも分かりませんし。たくさん作っていく内に培われ、開花していく『センス』もあると思います。
まずは、自然に自分の心から浮かんだメロディを大切にして、イロイロなコード進行のパターンを考えてみると良いかもしれません。
私も久しぶりに、作曲を頑張ってみたくなりました。
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