ギターのチョーキングのコツ

sinya

2013年05月10日 00:49

【sinyaが開発!弾く脳トレ!よなおしギター】


今週、『押尾コータローのギターをひきまくロー』をリアルタイムで観るのを忘れていまして。先ほど、録画してあったものを観ました。

今週の課題は『左手のテクニック』でしたね。

ホントに偶然なんですが、昨日と今日、アコギの生徒さん達に対して、まったく同じ内容のレッスンを行ったばかりです。
で、レッスンを進めていても分かるのですが、エレキギターに比べると、アコギの『ビブラート』や『チョーキング』は本当に難しいです。

でも、だからこそ、出来るとカッコイイ!のは間違いありませんね。

アコギの生徒さんには、ある程度、ストロークとアルペジオで曲の伴奏が出来るようになってから、メロディやアドリブの練習をしてもらっています。
といっても、その時に使う音は『たったの5音』だけです。この5つの音は、全て1オクターブ以内に収まっているので、文字通り『5つの音だけ』ということになります。
生徒さんには、その5つの音を適当に組み合わせてもらって、各自で好きなメロディをアドリブ的に組み立ててもらうんですが。

もし、5つの音である程度ステキなメロディが演奏できるようになったら、次の段階として以下の二通りのステップアップの方法が考えられると思うんです。

① 使える音を5つより増やす。

② 音は増やさず、表現力を増やす。


さぁ、どちらの方法がよりメロディやアドリブの練習として効果的でしょうか?

私は、メロディやアドリブなんて、音が5つあれば十分だと思っています。
例えば。以前、記事『ペンタトニックスケール』の時に解説したように、日本の童謡は『ヨナ抜き音階』といわれる5つの音で構成される音階で作られていることがほとんどで。その中の多くが、1オクターブ内の音でメロディが作られています。

文字通り『たった5つの音だけ』を使って、たくさんの素晴らしいメロディが作られた訳です。

逆に言えば、『5つも音を使っているのに良いメロディが作れないようでは、それ以上の音を使っても良いメロディは生まれません』と、ちょっと厳しいようですが・・・そういうことです。

ですから、当教室では、とにかく『5つの音だけ』を使って、まるで『鼻歌を歌うように』気持ちを込めてメロディを奏でられるようにしていきたいと思っています。

では、まるで『鼻歌を歌うように』ギターを弾くには、どうしたらよいのでしょうか?

取りあえず、今この記事を読んでいらっしゃる方で、周りに誰もいない状態であるなら、ちょっと『鼻歌』を歌ってみてください。気持ちを込めて、感情的にです。
※周りに人がいると『どうしちゃったの?急に?』と思われるので、注意が必要です。

『鼻歌』を気持ちを込めて感情的に歌うと、ある音からそれより高い音を出す時に、一気に目標の高い音を出すのではなく、最初の音から『徐々に』高い音を目標にして、低い音と高い音が『つながるように』歌ってしまう時がありませんか?

説明が下手で申し訳ないのですが・・・この、『徐々に音を上げて、低い音と高い音がつながるように弾くテクニック』が、チョーキングです。

これは、ギター特有のテクニックで、ピアノなどの鍵盤楽器では絶対に不可能な奏法なのですが。実は、人がより感情を込めて歌うような時は、自然と誰でもやっていることなんです。

さらに。今の『徐々に高い音を目標にして、低い音と高い音がつながるように歌う』テクニックを使った後、鼻歌が目標の高い音に到達したら、その音をそのまま伸ばしてみて下さい。感情を込めて。

どうですか?ビブラートできましたか?これが、『チョーキング・ビブラート』です。

この『ビブラート』も、ピアノでは絶対に出来ない奏法で、ギター特有のテクニックにもなっていますが。これも、人が気持ち良く歌う時には、自然に出てきてしまいますよね。

う~ん、ギターとは、何と『人間の感情をストレートに表現するのに適した楽器』なのでしょうか!

この人間の『鼻歌』のような表現力を持つ楽器だからこそ、『たった5つの音だけ』でも、素晴らしいメロディを奏でることが可能であると、私は思っています。

ですから、ある程度『5つの音』で素敵なメロディをアドリブ的に組み立てることが出来てきたら、次の段階では、音を増やさずに『5つの音を使って、いかに気持ちを込めて弾けるか』を追求していくべきだと思うんです。

また、前置きが長くなってしまいましたが。要は、今週の『押尾コータローのギターをひきまくロー』でもやっていました、『チョーキング』や『ビブラート』を、アコースティック・ギターリストの方も練習しましょう!という訳です。

で、本日は『チョーキング』の方を取り上げてみます。

『押尾コータローのギターをひきまくロー』の中で、生徒役のマナさん?カナさん?のどちらかが、チョーキングのしかも『半音』も上がらずに苦労していましたね。

何故、一所懸命にやっているのに、音が上がらなかったか?
それは、下の画像のような手の形をしていたからです。




チョーキング、特に、アコギのチョーキングは、本当に大変です。男性でも力のいる作業だと思います。
それなのに、上の画像のように弦を押さえると、『指の力』しか弦に伝えることが出来なくなってしまいます。今ご自分の指を見て頂くと分かると思いますが、指の筋肉は非常に少なく小さいですよね?これでは、特に女性では、『半音』のチョーキングも出来ないのは当たり前です。

チョーキングする時の弦の押さえ方の基本は、以下のようになります。




ご覧のように、ネックを鷲掴みする感じです。

ただ、この形でネックを掴んだとしても、やはり『指の力』だけで弦を上げようとしては元も子もありません。チョーキングは、『指の力』で上げるものではありません。ですから、指は動かす必要が無いんです。
では、チョーキングをする時に、使う場所、力を入れる場所はどこかといいますと・・・

肩から手首までの『左腕全体』なんです。

私も教室でよくお伝えしているのですが、『ドアノブを回すように』左腕を動かしてチョーキングすると、腕全体の力が弦に伝わり、音が上がるようになります。

ただし、ドアノブが無いのに『ドアノブを回すように』といわれても、そりゃあ難しいですよね。※そういえば、クルッと回して操作するタイプのドアノブって、メッキリ少なくなりましたよね・・・。
ですので、これからは別のアドバイスの仕方をすることにしました。今思い付いたのですが、こんな感じです。興味のある方はやってみて下さい。

まず、ネックを鷲掴みにして下さい。この時、まだ弦を押さえる必要は無いです。コツをつかむ練習ですので。



出来ましたか?
そしたら次に、ギターのネックをヘッドの方に向かって『へし折って』下さい。




どうですか?ネックは真っ二つに折れましたか?
もちろん、人間の力ではネックは折れませんね。でも、ネックを折ろうとすると『左腕全体』に力が入りますよね。
何回かネックを折る気持ちで力を込めて、この感覚『左腕全体に力が入る』状態を覚えてください。

『左腕全体に力が入る』状態が分かりましたら、同じ左手の形、力の入れ具合で、今度はその力をしっかり弦に伝えてチョーキングしてみて下さい。

いかがですか?キレイにチョーキングできましたでしょうか?

もし、怪力の方がいらっしゃって、本当にネックが折れてしまった場合は、スミマセン、自己責任でお願いいたします。
ただ、ネックを折ることの出来るあなたは、確実にアコギでも素晴らしいチョーキングが出来るということのみ、私が保障いたします。


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