2018年09月29日
究極の千斤の位置の決め方~もう曖昧な弦長の決め方は止めよう!~
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二胡の『音程が合わない』という問題がなぜ発生するのか、まとめてみましょう。
1、フレットが無い
2、千斤高の決め方が曖昧
3、弦長の決め方が曖昧
二胡の『音程が合わない』問題の構造的な原因はこの3つに集約されるでしょう。つまり、この3つに対しての解決策があれば、『音程が合わない』問題も構造的には解決するということです。
『フレットが無い』という構造は、二胡の独特の音色を出すために絶対に必要なものの1つです。
その為、この構造には慣れるしかありません。
つまり、練習です。
ただ、より効率的にフレットがあるような感覚で練習ができるよう、私は二胡棒を考え出しました。参考にしていただけたら幸いです。
【画期的な二胡の練習用アイテム二胡棒の作り方】練習用アイテム『二胡棒』を作ろう!~二胡の効率的な練習方法2~
とはいえ、やはり構造的にフレットが無いのは仕方ない。それを嘆いても始まりませんね。
そこで、残りの2つの構造的問題について『曖昧』という言葉を無くしていく作業をしましょう!
そうすれば、飛躍的に効率よく音程を合わせることが出来ます。
そしてその方法は、とても簡単です。
『千斤高』を求める方法は、前回の記事で詳しく書きましたので、まだの方はそちらの記事で確認してください。
【千斤高という新しい定義をつくりました】千斤の高さを決める~あなたに合ったベストな千斤高を決めよう!~
この『千斤高』が決まらなければ、正確な『弦長』が決まりません。あなたに合った弦長を決めるために必ずベストな『千斤高』を決めておきましょう。
二胡では、弦長を決める作業を一般的に『千斤の位置を決める』とか『千斤の高さを決める』と表現しますが、これは誤解を招く表現だと思っています。
千斤の位置を決めるのは何のためか?
千斤の位置が変わるとどうなるのか?
それらをしっかり認識するため、ここでは恒例的に使われる『千斤の位置を決める』という言葉を使わずに、『弦長を決める』と表記することにします。
『弦長』とは、琴碼(チンマー)から千斤(チェンジン)までの長さです。

二胡の演奏の全てがこの『弦長』の中で行われます。
その決め方は、ネットで調べても様々な方法があり、また先生によってもバラバラです。
ここが、私の最も危惧する部分です。
弦長は音程そのものと言っても過言ではありません。
その決め方がバラバラで曖昧のままでは、今後も二胡は『音程が合わない楽器』としての位置づけを逃れられません。
いずれにしても、弦長は演奏者によって違います。1人1人にベストな値があるということです。
そしてその値は、以前の記事で説明したように、
二胡の音程の命『D調2』を押さえる人差し指(一指)の位置が、ちょうど千斤の下の部分に直線上に重なっていて、さらに第二関節がちょうど90度に曲がっている状態で正確に『D調2』の音程が鳴る長さ
であると、私は思っています。
【二胡棒で解明!正しい弦長の決め方】二胡棒の驚くべき効果!~音程が合わない!を解決する方法~
以上のことを踏まえて、あなたにピッタリと合った弦長の決め方を解説します。
1、千斤高を決めた時と同じ方法を使う
千斤高も弦長も音程に非常にかかわりが深く、しかもそれはあなただけの値です。当然、どちらの値もあなた自身が同じ方法で算出する必要があります。
以前の記事で千斤高を決めた時と同じように、棒を二胡に見立て人差し指の第二関節をしっかり90度に曲げてください。
この時、なるべくいつも二胡を演奏するスタイルで力を抜いて構えましょう。

この指の状態のまま、人差し指の外側から指先の弦が当たるポイントまでを測ります。

この値が、『D調2』の音が出る位置となり、ギターのフレットでいうと『第2フレット』ということになります。
2、2フレットの値から弦長を算出する
これで、あなたが毎回機械的に正確に鳴らせる『D調2』の位置の千斤からの長さが分かりました。
ギターでいうと、『ナットから第2フレットまでの長さ』ということになります。
この値をもとに、弦長全体の値を求めます。
こんな時に便利なのが、DGB Studio様のサイトに掲載されている『フレット位置計算』。
本当にいつもお世話になっております!
【DGB Studio様サイト】フレット位置計算
①上記のサイトを開いてTOPページのメニューより『フレット計算』をクリックします。
②メニューより『ナットから』を選択するとフレット位置計算ができるページに移動します。※二胡棒を作った時とは選択肢が違いますのでご注意ください
③画面左上の『スケールの半分を入力』の部分に任意の数字を入れて『計算』をクリックします。

④フレット『No2』が1であなたが算出した『第2フレットまでの長さ』と一致するまで③を繰り返します。※ピッタリ同じにするのはほぼ不可能なので一番近い値になるようにします

⑤フレット『No2』があなた自身の『第2フレットまでの長さ』とほぼ一致した時の右下の『Scale』の値があなたにピッタリの弦長です。

3、実際に私の値で試してみたよ!
私が自分で計測した『第2フレットまでの長さ』は44.5mmです。
その値をもとに弦長を算出しますと...

上記のように、弦長は408mmとなります。
4、算出された弦長をもとに千斤を動かす
あなたにピッタリの弦長が算出されたところで、あとはそれをご自身の二胡に反映させるだけです。
琴碼(チンマー)から千斤(チェンジン)までの長さをメジャーで測り、2で算出した弦長と同じ長さになるように千斤を移動させましょう。
これで、
あなたにピッタリの二胡の完成です!
私は、この方法で『千斤高』と『弦長』を調整した二胡を使うことで、飛躍的に音程が合うようになりました。
これは紛れもない事実です。
もちろん、演奏自体はまだまだ未熟ですが、1つ『音程が合わない』という問題の最初のハードルは越えた感じです。
もし今回の記事を読んで興味のある方は、是非『千斤高』と『弦長』のカスタマイズに挑戦してみて下さい。
そして演奏するときにポイントとなるのは、
二胡の音程の命『D調2』を押さえる人差し指(一指)の位置が、ちょうど千斤の下の部分に直線上に重なっていて、さらに第二関節がちょうど90度に曲がっている状態
であることです。
その指の位置が全てのスタートとなります。
※今回の記事も二胡初心者が私感で書いていることをご了承ください。二胡の調整などは自己責任でお願いいたします。
☆二胡を弾いてみた!二胡関連記事
・二胡を練習して分かったこと~度数で音楽理論を学ぶことの利点~
・二胡の新しい練習方法を考えてみる~ピアノ経験者向け~
・『固定ド』と『移動ド』の違いについて~日本のピアノ学習の失敗~
・「押さえる場所が分からない!」を解決~二胡の効率的な練習方法を考える1~
・二胡の練習用ツール『二胡棒』を作ろう!~二胡の効率的な練習方法2
・二胡棒の驚くべき効果!~音程が合わない!を解決する方法~
・あなたに合ったベストな千斤の高さを決めよう!~千斤高という新しい定義~
・究極の千斤の位置の決め方~もう曖昧な弦長の決め方は止めよう!~


【初心者・独学ギターリストの強い味方】とにかくギターを弾きたいという方へおすすめの教材です!


二胡の『音程が合わない』という問題がなぜ発生するのか、まとめてみましょう。
1、フレットが無い
2、千斤高の決め方が曖昧
3、弦長の決め方が曖昧
二胡の『音程が合わない』問題の構造的な原因はこの3つに集約されるでしょう。つまり、この3つに対しての解決策があれば、『音程が合わない』問題も構造的には解決するということです。
フレットが無いのは仕方ない
『フレットが無い』という構造は、二胡の独特の音色を出すために絶対に必要なものの1つです。
その為、この構造には慣れるしかありません。
つまり、練習です。
ただ、より効率的にフレットがあるような感覚で練習ができるよう、私は二胡棒を考え出しました。参考にしていただけたら幸いです。
【画期的な二胡の練習用アイテム二胡棒の作り方】練習用アイテム『二胡棒』を作ろう!~二胡の効率的な練習方法2~
とはいえ、やはり構造的にフレットが無いのは仕方ない。それを嘆いても始まりませんね。
そこで、残りの2つの構造的問題について『曖昧』という言葉を無くしていく作業をしましょう!
そうすれば、飛躍的に効率よく音程を合わせることが出来ます。
そしてその方法は、とても簡単です。
まずは適正な千斤高を算出する
『千斤高』を求める方法は、前回の記事で詳しく書きましたので、まだの方はそちらの記事で確認してください。
【千斤高という新しい定義をつくりました】千斤の高さを決める~あなたに合ったベストな千斤高を決めよう!~
この『千斤高』が決まらなければ、正確な『弦長』が決まりません。あなたに合った弦長を決めるために必ずベストな『千斤高』を決めておきましょう。
二胡の弦長の定義
二胡では、弦長を決める作業を一般的に『千斤の位置を決める』とか『千斤の高さを決める』と表現しますが、これは誤解を招く表現だと思っています。
千斤の位置を決めるのは何のためか?
千斤の位置が変わるとどうなるのか?
それらをしっかり認識するため、ここでは恒例的に使われる『千斤の位置を決める』という言葉を使わずに、『弦長を決める』と表記することにします。
『弦長』とは、琴碼(チンマー)から千斤(チェンジン)までの長さです。

二胡の演奏の全てがこの『弦長』の中で行われます。
その決め方は、ネットで調べても様々な方法があり、また先生によってもバラバラです。
ここが、私の最も危惧する部分です。
弦長は音程そのものと言っても過言ではありません。
その決め方がバラバラで曖昧のままでは、今後も二胡は『音程が合わない楽器』としての位置づけを逃れられません。
いずれにしても、弦長は演奏者によって違います。1人1人にベストな値があるということです。
そしてその値は、以前の記事で説明したように、
二胡の音程の命『D調2』を押さえる人差し指(一指)の位置が、ちょうど千斤の下の部分に直線上に重なっていて、さらに第二関節がちょうど90度に曲がっている状態で正確に『D調2』の音程が鳴る長さ
であると、私は思っています。
【二胡棒で解明!正しい弦長の決め方】二胡棒の驚くべき効果!~音程が合わない!を解決する方法~
究極の弦長の決め方
以上のことを踏まえて、あなたにピッタリと合った弦長の決め方を解説します。
1、千斤高を決めた時と同じ方法を使う
千斤高も弦長も音程に非常にかかわりが深く、しかもそれはあなただけの値です。当然、どちらの値もあなた自身が同じ方法で算出する必要があります。
以前の記事で千斤高を決めた時と同じように、棒を二胡に見立て人差し指の第二関節をしっかり90度に曲げてください。
この時、なるべくいつも二胡を演奏するスタイルで力を抜いて構えましょう。

この指の状態のまま、人差し指の外側から指先の弦が当たるポイントまでを測ります。

この値が、『D調2』の音が出る位置となり、ギターのフレットでいうと『第2フレット』ということになります。
2、2フレットの値から弦長を算出する
これで、あなたが毎回機械的に正確に鳴らせる『D調2』の位置の千斤からの長さが分かりました。
ギターでいうと、『ナットから第2フレットまでの長さ』ということになります。
この値をもとに、弦長全体の値を求めます。
こんな時に便利なのが、DGB Studio様のサイトに掲載されている『フレット位置計算』。
本当にいつもお世話になっております!
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①上記のサイトを開いてTOPページのメニューより『フレット計算』をクリックします。
②メニューより『ナットから』を選択するとフレット位置計算ができるページに移動します。※二胡棒を作った時とは選択肢が違いますのでご注意ください
③画面左上の『スケールの半分を入力』の部分に任意の数字を入れて『計算』をクリックします。

④フレット『No2』が1であなたが算出した『第2フレットまでの長さ』と一致するまで③を繰り返します。※ピッタリ同じにするのはほぼ不可能なので一番近い値になるようにします

⑤フレット『No2』があなた自身の『第2フレットまでの長さ』とほぼ一致した時の右下の『Scale』の値があなたにピッタリの弦長です。

3、実際に私の値で試してみたよ!
私が自分で計測した『第2フレットまでの長さ』は44.5mmです。
その値をもとに弦長を算出しますと...

上記のように、弦長は408mmとなります。
4、算出された弦長をもとに千斤を動かす
あなたにピッタリの弦長が算出されたところで、あとはそれをご自身の二胡に反映させるだけです。
琴碼(チンマー)から千斤(チェンジン)までの長さをメジャーで測り、2で算出した弦長と同じ長さになるように千斤を移動させましょう。
これで、
あなたにピッタリの二胡の完成です!
自分に合った楽器を弾くということ
私は、この方法で『千斤高』と『弦長』を調整した二胡を使うことで、飛躍的に音程が合うようになりました。
これは紛れもない事実です。
もちろん、演奏自体はまだまだ未熟ですが、1つ『音程が合わない』という問題の最初のハードルは越えた感じです。
もし今回の記事を読んで興味のある方は、是非『千斤高』と『弦長』のカスタマイズに挑戦してみて下さい。
そして演奏するときにポイントとなるのは、
二胡の音程の命『D調2』を押さえる人差し指(一指)の位置が、ちょうど千斤の下の部分に直線上に重なっていて、さらに第二関節がちょうど90度に曲がっている状態
であることです。
その指の位置が全てのスタートとなります。
※今回の記事も二胡初心者が私感で書いていることをご了承ください。二胡の調整などは自己責任でお願いいたします。
☆二胡を弾いてみた!二胡関連記事
・二胡を練習して分かったこと~度数で音楽理論を学ぶことの利点~
・二胡の新しい練習方法を考えてみる~ピアノ経験者向け~
・『固定ド』と『移動ド』の違いについて~日本のピアノ学習の失敗~
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・二胡棒の驚くべき効果!~音程が合わない!を解決する方法~
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・究極の千斤の位置の決め方~もう曖昧な弦長の決め方は止めよう!~


【初心者・独学ギターリストの強い味方】とにかくギターを弾きたいという方へおすすめの教材です!

Posted by sinya at 16:10
│二胡