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2013年07月07日

クロマチック・トレーニング




【sinyaが開発!弾く脳トレ!よなおしギター】


私が音楽の専門学校に通っていた時、勉強の為に、B5版のルーズリーフのファイルノートを使っていました。あれから、もう20年以上が経っているのですが、そのノートは今でも一応保存してあります。

で、今日。久し振りにそのノートをパラパラッと見ていましたら、ファイルの内容の半分以上は、習ったことすら忘れてしまっていました。当時は真面目にやっていたことも、20年経てばスッカリ忘れてしまうんですね・・・。

ただ、その反対に、明確に覚えている題材もありました。
その、明確に覚えている題材の中でも、恐らく、当時の私が最も練習に時間を割いたであろう題材の1つをご紹介します。

『クロマチックスケール』です。

『クロマチックスケール』とは、メジャースケールやマイナースケールのように、しっかりした特徴を持っているスケールではありません。
そもそも、『クロマチック』が、音楽的な意味では『半音階的』という事を表します。『音階』の意味を『音の階段』と言うことが出来るとすると、『半音階』とは『半音ずつ上って降りてくる』と考えることが出来ます。

ギターという楽器は、フレットによって半音ずつに区切られている楽器です。ですから、難しいことは考えずに、『クロマチックスケールとは、ギターのフレットを1つずつ順番に上がったり下がったりすれば良い』ことになりますね。

これで、何となく『クロマチックスケール』の意味が分かって頂けたでしょうか?

ただ、『フレットを1つずつ順番に上がったり下がったり・・・』って、スゴク機械的で、実践的・音楽的に役に立たないような気がします。なのに、なぜ私は、専門学校当時、この『クロマチックスケール』にたくさんの時間を割いたのでしょうか?

その答えは、『運指』と『ピッキング』のトレーニングの為なんです。

もちろん、曲調や工夫によっては『クロチックスケール』も、楽曲の中で実際に活躍することの出来るスケールです。
でも、当時の講師の先生からは、そういった使い方は教えてもらわずに、ひたすらトレーニングとして弾くように言われました。


では実施に、『クロマチックスケール』を使ってどのようにトレーニングをするのかを説明します。

まず、私のノートには『クロマチックスケール』と題して、数字の羅列が書いてあります。それをここに全て書き出してみます。

クロマチック・トレーニング


何だか、算数のパズルか何かみたいですよね。

この数字の羅列は、数字4つで1つのトレーニングパターンになっているんです。ですから、上記には、全部で24のトレーニングパターンが示されていることになります。

実はこの数字、左手の指(親指以外)に対応しています。以下が数字と指の対応です。

1・・・人差し指

2・・・中指

3・・・薬指

4・・・小指


で、実施のトレーニングの手順です。ここでは、『1234』のパターンを例にしてみましょう。

①まず、人差し指で弦を押さえてピッキングします。

②人差し指を置いたフレットの次の(半音高い)フレットを中指で押さえてピッキングします。

③中指を置いたフレットの次の(半音高い)フレットを薬指で押さえてピッキングします。

④薬指を置いたフレットの次の(半音高い)フレットを小指で押さえてピッキングします。


以上が、『1234』のパターンの手順です。これを、例えば、6弦1フレットからスタートして①~④の手順を『半音ずつ上がりながら』繰り返していったり。あるいは、6弦1フレットからスタートして①~④の手順を『6弦5弦4弦3弦2弦1弦』と弦を移動して進んでいったりします。

ですから、『1234』の1つのパターンだけでも、全ての弦の全てのフレットを弾き終えるには、結構な時間が掛かることになります。
それを、上記の全てのパターン(24パターン)やる訳です。

クロマチック・トレーニング


この『クロマチックスケール』を使ったトレーニングは、けっこう過酷です。筋トレに近いものがあるかもしれませんね。
専門学校当時、クーラーが無い真夏のアパートの部屋で、汗だくになりながらこのトレーニングをしたのを覚えています。


以上が、『クロマチックスケール』を使ったトレーニングの手順になりますが、その他、注意点がいくつかあります。

当時、専門学校の先生にはこのトレーニングを『クロマチックスケールを使ったトレーニング』と教わりましたが、実施にはこの方法で弾く音の羅列は『クロマチックスケール』になっていません。ないので、正確には単純な『クロマチックトレーニング』とした方が良いですね。

そして、『運指』に関する注意点です。

『運指』に関して、とても重要な約束事があります。

『弦を押さえて音を出している指の番号以下の番号の指も必ず弦を押さえている』ということです。

少し分かり難いかもしれませんが。例えば、『1234』のパターンの時、小指(4)で弦を押さえる時には、それ以下の番号の指(1の人差し指・2の中指・3の薬指)もしっかり弦を押さえている必要があるということです。

これは、極力無駄な指の動きを省いて、バタバタとした運指にしない為であり。ず~っと弾いていても疲れないように、あるいは、スムーズに音をつなげて奏でられるようにする為です。

このお約束、『1234』のパターンでは比較的簡単に出来るのですが、例えば『2314』のようなパターンの場合、ちょっと難しいですね。
『2314』のパターンのコツは、始めに中指(2)で弦を押さえると同時に、それ以下の番号の指(1の人差し指)も一緒に弦を押さえてしまうことになります。ということは、1番の人差し指は、最初から最後までズッと弦を押さえていることになります。

指の数字が大きいほど身分が上と考えると、『自分より身分が上の指が弦を押さえているのに、それ以下の身分の指が勝手に弦を離れてはいけませんよ!』ということです。

余計に分かり難いか・・・


注意点はまだあります。『ピッキング』に関してです。

基本、ピッキングは、『ダウン→アップ→ダウン→アップ』と規則正しく動かす『オルタネイト・ピッキング』で練習しましょう。
始めの内は、右手の『ピッキング』と左手の『運指』のタイミングが上手く合わないかもしれませんが、その為のトレーニングです。
地道にゆっくりゆっくりのスピードから始めて、とにかくまずは、右手と左手のタイミングをしっかり合わせることを目指します。


そして、トレーニング全体を通しての注意点です。

この『クロマチック』を使ったトレーニングは、必ず『メトロノーム』に合わせましょう!

メトロノームを使って、イロイロなスピードやパターンでやってみると良いと思います。
メトロノームのカウントに対して、4分で弾いたり8分で弾いたり。カウントを裏拍にもってきたり。慣れてきたら、イロイロなパターンを考えてみると良いでしょう。
やると分かると思いますが、スピードが速ければ難しいという訳でもないんですね。ゆっくりなスピードほど、リズムをキープするのは難しいものです。

メトロノームに合わせることで、リズム感・リズムキープ力のトレーニングにもなる訳です。ですから、必ずメトロノームを使って欲しいのですが・・・ただし、まだ右手の『ピッキング』と左手の『運指』のタイミングが合わない内は、メトロノームを使うと逆効果になる恐れがあります。

まずは、右手と左手のタイミングをバッチリ合わせて。『クロマチック』の全てのパターンがスムーズに演奏できるようになってから、メトロノームを使いましょう。


以上が、私が前門学校時代にたくさんの時間を割いた、『クロマチック』を使ったトレーニング方法です。
このトレーニング方法は、ギターのトレーニングとしては、かなり有名だと思います。教則本などでも、『運指・ピッキングの練習としては、かなり有効である』と紹介されているものも多いかと思います。

ただ、私としては、『本当にクロマチックを使ったトレーニングは有効なのか?』と、疑問に思っています。

そのことについては、また次回、記事にしたいと思います。

☆次の記事はこちら【クロマチック・トレーニングは有効か?】


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Posted by sinya at 23:21 │ギター教室