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2018年05月12日

ギターの指板上の音名は覚える必要があるか?




【sinyaが開発!弾く脳トレ!よなおしギター】


前回、二胡を演奏することで『度数の力』を改めて確認できたという記事を書きました。

【前回の記事はこちら⇒】二胡を練習して分かったこと~度数で音楽理論を学ぶことの利点~


それに関連して、過去に私がこのブログで初めて『度数譜』について書いた記事を確認したところ、これまた非常に分かり難いへたくそな文章だったんです。で、なるべく分かりやすくなるよう改訂(リライト)しました。

【リライトした記事がこちら⇒】ギターの指板の仕組み~ギターリストは五線譜を読めるべきか?~


まぁ、リライトしても分かり難いとは思いますが、私にとって『度数譜』はこれからも『最も効果のあるギターの練習方法』としてずっと推進していきたいので、その基となる記事は今後も確認&改訂をしていきたいと思っています。

さて、その改訂作業をしながら気づいたことがありましたので、今回はそのことを書きたいと思います。


【訂正!音名を覚えてください!】


私の悪い癖で、どうしても文章を『極論』で書いてしまいます。

少しでも説得力が出るようにとついやってしまうのですが、リライトした記事でも、ともすると『ギターリストは指板上の音名配列を一切覚える必要はない!』と読み取れてしまいますね。

これを反省し、訂正します。

少なくとも

5弦6弦の音名配列は覚えてください!


5弦6弦の音名配列は以下のようになります。

ギターの指板上の音名は覚える必要があるか?


では、なぜ5弦6弦の音名配列を覚える必要があるのかを説明します。


【ハイコードでの考え方】


ハイコードといわれるコード群があります。ロック・フォーク・ポップスを演奏するのが主なギターリストの場合は、ハイコード=バレーコード(セイハコード)と考えていただいて問題ないでしょう。

ギターの挫折理由No1なんて言われている可哀そうな<F>コードも、ハイコードの1つですね。

で、このハイコードは、基本的に『人差し指の先っぽで押さえる音がルート音』となります。

ルート音とは根音


コードにとって一番主となる音で、コード名の大文字アルファベットが示す音。ルート音以外の音は、そのルート音の上に積み重なることでコードの特色を作っていきます。


<F>コードだとルート音は『F』
<C>コードだとルート音は『C』


『人差し指の先っぽで押さえる音がルート音』とはどういうことかと言いますと...

例えば、<F>コードでは人差し指の先っぽで押さえている『6弦1フレット』がルート音になり、上の表からも分かる通り『F』になります。

例えば、下の<C>のハイコードでは、人差し指の先っぽの『5弦3フレット』がルート音になり、その音は『C』になります。

ギターの指板上の音名は覚える必要があるか?

そして、ハイコードは5弦にルートがある『5弦ルート』と6弦にルートがある『6弦ルート』の2種類を覚えておけば、ほとんどの曲に対応することが可能となります。

以上のことを踏まえると、演奏者は以下の考え方でハイコードを演奏することができます。

①、コード譜などで弾きたいコードを確認する。

②、コードのルート音を5弦あるいは6弦の中で探す

③、見つけたルート音の場所に人差し指の先っぽを置く。

④、人差し指以外の指をコードに合った任意の形にする。


上の手順をさらに具体的に書くと

①、コード譜に<C#m>というコードが載っていた。

②、5弦6弦で『C#』、つまり『Cの半音上』を探すと、5弦4フレットと6弦9フレットに『Cの半音上』を見つけた。そのうち演奏しやすい5弦4フレットを使うことに決定。

③、5弦4フレットに人差し指の先っぽを置く。

④、人差し指以外の指は5弦ルートのマイナーコードの形にする、つまりローコードの<Am>の形にする。


これで、<C#m>というコードを演奏することができるわけです。

もちろん、経験を積み重ねていけばこの一連の手順を瞬時に行なうことができますが、そのためには、手順2の『ルート音を5弦6弦で探す』という作業を瞬時に行なう必要があります。

その為には....そう!

5弦6弦のどこに何の音があるのかを覚える必要がある!

ということなんですね。

もう1つ、5弦6弦の音名を覚えるべき理由があります。それが、スケールを演奏するときです。


【スケールでの考え方】


スケール練習はギターの練習の中でも非常に重要で大切なものの1つです。

汎用性がありとても重要なメジャースケールを練習する場合、始めは『Cメジャースケール』で練習することが多いですが、それだけでは様々な曲に対応するのが難しいでしょう。

その為ギターリストは、Cメジャースケールをマスターした後2つのステップをクリヤーする必要があります。

ステップ①、5弦からスタートさせるパターン6弦からスタートさせるパターンの2通りを練習する。

ステップ②、他のキイでも弾けるように練習する。


ステップ①に関しては、ハイコードの考え方と同じです。さまざまな場面で常に弾きやすい方を選べるようにするため、同じCのキイで5弦6弦どちらからスタートしてもスムーズに弾ける必要があります。

ステップ②のやり方は、Cメジャースケールができたら、次はC#メジャースケールで、次はDメジャースケールで....と、イロイロなキイで5弦6弦スタートの2通りを練習していきます。これを、『エニーキィ』での練習といったりします。

ステップ①②ができてくると、転調やアドリブなど実践で対応できる場面が格段に増えます。

では、このステップ①②の練習のとき、あるいは、実践でスケールを使うとき、演奏者はどうやってスケールを任意のキイに合わせていくのでしょう?

例えば、『次はGメジャースケールを練習しよう!』と決めたとき、あるいは『キイGの曲でアドリブお願い!』って言われたとき。

そんな時に演奏者が考えるのは『スケールのスタートの音(1番目の音)をキイの主音に合わせること』です。

キイGの主音は『G』です。

つまりこの例では、5弦10フレット6弦3フレット『G』からメジャースケールをスタートさせ演奏するということになります。

ステップ①も②も、練習としてならゆっくりとスタート位置を探して問題ありませんが、実践ではやはり瞬時に5弦6弦からスタート位置、すなわちキイの主音を探さなければなりません。

そう、ここでも...

5弦6弦のどこに何の音があるのかを覚える必要がある!

というわけです。


【度数譜での考え方】


『度数譜』は、これまでにもご説明しきたように『ギターを音名ではなく度数で理解するため』の練習として使う楽譜です。

そしてその『度数譜』の最も大きな特徴の1つが『キイは演奏者が決める』ということです。

基本的に『度数譜』にはキイの表記はしてありません。演奏者が任意のキイを決めて演奏し、1つのキイで出来たらまた他のキイで演奏していくことであらゆるキイに対応できる力が身に付きます。

これは上記のスケールの練習方法と同じですね。『キイが分かっていればどうにでもなる』ギターにとって、さまざまなキイに対応できるようにしておくことは必須になります。


さてそこで、例えば下の度数譜で表記された『キラキラ星』のキイを『C』と決めた時に、演奏者はどうやって演奏すればよいのか?

もしお手元にギターがある方は下の度数譜を使って『キイをCに設定』して演奏してみて下さい。

ギターの指板上の音名は覚える必要があるか?

いかがでしょうか?『度数譜』は1と表記されているところがそのキイの『主音』になります。

で、キイをCにすると言うことは、『1をC』にして弾くということです。その為に、5弦あるいは6弦で『C』の音を探さなければなりません。

つまり、5弦3フレットか6弦8フレットを1として演奏を始めるというわけです。

ギターリストから『音名の呪縛』を解き放つために生まれた『度数譜』でさえも....

5弦6弦のどこに何の音があるのかを覚える必要がある!

ということになります。


まとめ


5弦6弦の音名配列はギターリストにとって絶対に覚えなければならないことの1つです。

本来、プロギターリストになりたいような場合は、5弦6弦に限らず指板の音名配列は全部覚えた方が良いでしょう。

プロになる気はないよ!全部覚えるのめんどくさいよ!という人でも、5弦6弦の音名配列は絶対に覚えて下さい。

これは、度数を意識して弾くことを目標にしているギターリストにとっても同じことが言えます。

最後にもう1度、5弦6弦の音名配列表を載せておきます。

ギターの指板上の音名は覚える必要があるか?

ちなみに、表は12フレットまでしかありませんが、12フレット以降はまた1フレットからの配列と同じものが繰り返されますので、まずは12フレットまでをしっかり覚えましょう!



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Posted by sinya at 14:10 │音楽理論度数譜